住民サービスも変わる!?IoTとビッグデータにできることとは?
マーケティング
2015.11.24
IoTとビッグデータが相互に作用する時代へ
IT系のメディアでは、これまでトレンドと言われていたビッグデータよりも、IoTやM2Mというキーワードが多く見受けられるようになりました。
そんなIoTとビッグデータは、相互に欠かすことのできない「両輪」のような役割を担っています。
今回は、世界中が注目しているIoTとビッグデータの関係や活用事例を紹介していきますので、ぜひ今後のITについて考えてみてください。
最初に確認!IoT とは?
Internet of Thingsの略語であるIoTは、あらゆるモノがインターネットによって繋がる革新の総称です。
パソコンや携帯電話によって「モノからインターネットに接続する」という考え方が一般的だった従来のIT技術と比べて、IoTの場合は、住宅や自動車、スマートフォンなどのデバイスが「モノからインターネットに信号を発信すること」ができるのです。
IoTの仕組みをわかりやすく例えるなら、「人の操作がなくてもインターネットに信号を送れる技術」と言えるでしょう。
2014年5月にアメリカ・ホワイトハウスから公表された文書(BIG DATA: SEIZING OPPORTUNITIES, PRESERVING VALUES)では、「無線および有線ネットワークを介してリンクされた組み込みセンサーを使い、デバイス同士がデータ通信を行う機能」と定義されています。
ビッグデータとIoT にはどんな関係があるの?
スマートフォンや住宅、公共施設、自動車などからデータが収集されるIoTには、「人々が生活しているリアルな世界がデータ化できる」というメリットがあります。
IoTの技術が社会に浸透すると、人々が自らアクションを起こさなくてもさまざまなデータの収集が可能となります。
特にパソコンやスマートフォンの使用が難しい子どもや高齢者の生活データも、IoTを使えば自動で収集できるようになるため、高齢化社会に向かっている日本でも活躍するシーンが非常に多いと言えるのです。
IoTのよって収集されたリアルなデータは、ビッグデータという分析や機械学習された結果として、社会への活用や還元が行われる仕組みとなります。
このような流れを見ても、IoTとビッグデータは「相互に作用し合うもの」と言えるため、今後の世界環境を良くするためにも、欠かすことのできない位置づけとなるのです。
ここからは、IoTとビッグデータの活用事例を紹介していきますので、「モノのインターネット」と呼ばれるIoTがどのように社会に浸透しているかを、ぜひイメージしてみてください。
活用事例1 バルセロナ市
バルセロナ市では、市内全域をカバーするWi-Fiに繋がったスマートパーキングメーターにより、「どの駐車場が利用可能か?」という情報をリアルタイムで提供しています。
またバス停では、タッチパネルを使うことでリアルタイムな運行状況を把握することができるため、マイカーを持たない住民でも便利に交通機関を利用できる仕組みが構築されているのです。
スマートパーキングメーターやスマートバス停から収集された情報は、市内の騒音レベルや通行状況、大気汚染などの分析に役立てられ、最終的に住民に公開される形となっています。
日本ではイメージが難しいIoTとビッグデータの関係ですが、バルセロナ市の事例を見ていくことで、「今後はどのように展開できるか?」なども想定しやすくなるでしょう。
活用事例2 ディズニーワールド
ディズニーワールドで導入されている「MagicBand」は、利用開始までに10億円もの費用がかかったIoT とビッグデータの代表とも言える事例です。
MagicBandを装着したお客様がゲートを通過すると、さまざまな利用データが収集できます。
またMagicBandには、ランチの予約やホテルへのチェックイン、アミューズメント施設の改札通過などの機能も備わっているため、「装着する側のメリット」も非常に高い特徴があるのです。
MagicBandによって収集された情報は、今後のディズニーワールドのサービス向上にも活用されて生きます。
まとめ
人々の生活に自然に浸透しているIoTとビッグデータは、今後のIT業界を活性化させる2大トレンドと考えても良さそうです。
特にIoTの技術は、今後の日本にも急増していく存在となりますので、ビッグデータとの併用によって住民サービスや企業サービスの質が高まっていくと言えるでしょう。
まだわからない点の多いIoTとビッグデータの関係ですが、今後の発展に期待したいものです。